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染織工房 "草間の藍甕" 「草間の藍甕通信 Vol,15」ー『東 宣江さんの糸』ー
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「草間の藍甕通信」Vol.15

LAST UPDATE:2008年,06月,05日,

  「東 宣江さんの糸」ー 座繰りの生ひき糸 ー


 東さんから、糸が届いた。

東さんは、自分で養蚕農家を廻り、自分の目で見て繭を集め、上州座繰り器で糸をひいている。

彼女は、それら全部をたったひとりでこなしている。



 素材に興味があって、糸をひく事に携わるようになったと云う彼女のことばに共感を覚え、

東さんに糸を御願いするようになり、

そして、今ではわたしが"いざり機"で織る紬には欠くことができない存在である。



 コト、コト、コトっと、小気味良い音を鳴らしながら、

彼女は上州座繰り器を操って、様々な風合いの糸をひき分ける。

昔からの技法、また、彼女が独自に工夫を加えた方法、・・・。

糸ひきについて、かなりの勉強家で、しかも努力も怠らないところがすごい。

こちらの求める処を、誠実に応えてくれるのが、東さんだ。

その御陰で、わたしはずいぶん助けてもらっている。



【東 宣江さんの糸 】




 その東さんに、御願いしていた春繭の生繭からひいた"座繰りの生ひき糸"が届けられた。

早速開けてみると、優しい光沢を纏って輝く糸が姿を現した。

細かい光の粒に覆われたような印象に、思わずわたしは息をのむ。



【優しい光沢を纏った春繭の生繭からひいた座繰りの生ひき糸 】


【その拡大 】




 今回は、彼女の勧めもあり、未精練の糸を自分で練ってみることに決めている。

彼女から手渡された糸を受け取り、わたしはとても緊張している。



 ここからは、わたしの責任だ。

彼女がひいた、このきれいな糸に染色を施し、織り上げる。

 織り上がった布を観て、彼女は喜んでくれるだろうか。?

一反の布のなかに、東さんとわたしのコラボレーションが潜んでいる。



【甘く縒りがかけられた糸は空気をふくみ、ふっくら、しっとりとした優しい肌触りをもつ 】




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